成宮寛貴くんのなるほどくんの笑顔が最高なんだ

昔使ったタンブラーにも1回投稿した 紛らわしい
わたしは成宮寛貴くん、というか成宮寛貴くんの演じる成歩堂龍一がとても好きだ。実写映画版の逆転裁判で彼は成歩堂龍一を演じていた。
映画の評判は、賛否両論だったように思う。でも、私の周りのゲーム版からのファンの人はみんな、成宮くんは適任だよね、そう言っていた。
わたしは観る時までは、彼を顔の整った人だなあという認識くらいしていなかったので、ふうん、じゃあきっと演技がうまいんだね、と軽く流していた。
映画は内容をちょっと詰め込んでいるような、駆け足の印象もあったけれど、それでも充分わかりやすくまとまっていて、わたしは演技の巧拙が解るほど造詣は深くないけれど出演者の方がたはみな、とても真摯に演技をなさっているように受け取られて、とても満足だった。
そして、そのときに周りの友人達が言っていた、成宮くんはなるほどくんだよね、と言ったことの意味がわかったのだった。
とかく困ったように笑うのである。焦っているところも、ドジをふむところも、無理を通すところも、もちろんよかったけれど、一番、あ!なるほどくんだ。と思ったのは彼の困ったような笑い方だった。
多分、ゲームのやった方と映画を観た方はわかると思うのだけれど、クライマックスの法廷にオウムを証人として呼ぶシーンがある。なかなかしゃべり出さずに羽根をばたつかせるオウムに、苛立つこともなく、ごめんね、と話しかけてそのあと彼女を安心させるかのように笑いかけてなでるのだ。
その笑みを見た時に、この人は成宮寛貴という個人でありながら、なるほどくんなんだ。と思った。
素人の視点だから、どうなのかは分からない。演技指導の賜なのかもしれないし、本当に人のよい方なのかもしれない。
でもとにかく、その困ったような、自分はなにも悪くないのに、とにかく相手を安心させることに全身全霊をつくす、あのお人好しな笑みが、本当になるほどくんで、それは演じているようには思えなくて、ああ、わたしはこの人にとても好きなゲームの大好きな主人公をやってもらえて、本当に幸せだ!と思ってちょっと泣いた。
なんていうかその笑みは、人間離れした善性の塊というよりは、仕方ないくらい人間くさい、たぶん、この国のこの世の中が今捨て去ろうとしている、優しさというものが溢れ出た、ぜんぜんまったくスマートじゃない、でもだから、すごくあたたかい笑いだったんだ。
彼は芸能界を去るそうだ。わたしは一ファンというのもおこがましい、さわりのことしか知らないし逆転裁判のDVDを再生することくらいしかできない。
でもその中には、あの笑いをする彼がいる。そしてあの笑いを、彼が、いま本当にそばにいたい人と、彼を傷つけることのないひとやものの中で、一刻も早くできますように、もう出来ていますように、とそう思っている。願っている。